Emissions
二酸化炭素排出ガス中の「バイオマス起源CO2濃度」を得るためのASTM D6866試験は、バイオマス起源炭素を含む製品中の生物起源炭素濃度を測定するために米国農務省により利用された試験方法と同じ原理で測定されます。ASTM D6866試験では、Modern reference standardに対する、未知サンプル中の放射性炭素C14の濃度比を報告いたします。生物起源製品の放射性炭素濃度は100%で、化石起源製品の放射性炭素濃度は0%になります。製品の原生の生物起源炭素と、化石燃料に由来する炭素との混合物質であるなら、その炭素の混合比率はC14濃度に反映されます。

放射性炭素年代測定で用いられるModern reference standardは国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology :NIST)による基準で、1950年の100%現代炭素中の放射性炭素濃度と定義されています。1950年が選択されたのは、それ以降核実験によって人為的な放射性炭素が大量に大気中に放出されてしまったからです。(爆発炭素:bomb carbon).

この過剰なbomb carbonは増減する核実験とともに変化するため、1950年が参照基準として使用される論理的ポイントとなりました。この影響のために一定の補正がASTM D6866試験の必要要件ごとに適用されます。特に1996年以降大気CO2リザーバーから採取された炭素に適用されます。1996年以前に採取された炭素には、放射性炭素増加の特徴があり、ASTM D6866 試験補正が直接適用されません。この補正は5−10年以上古い埋め立て地、また20年以上前に成長をはじめた樹木には適用されません。

100%現代バイオマスの燃焼に由来する二酸化炭素排出ガスは、再生可能炭素濃度が100%という結果が得られます。また100%化石燃料の燃焼に由来する二酸化炭素排出ガスは、再生可能炭素濃度が0%という結果が得られます。混合燃料(バイオマス燃料+化石燃料)から産生される二酸化炭素は、燃焼中に消費されるバイオマス炭素に対する化石炭素に正比例した結果が得られます。最終結果は MEAN BIOMASS CO2 CONTENT として定義され、二酸化炭素中の全ての炭素は現代生物起源または化石起源に由来すると見なされています。

ベータ・アナリティック社 ASTM D6866試験報告書

Beta Analytic lab report
分析物質に関する報告書の試験結果では、物質の由来は分かりません。 MEAN BIOMASS CO2 CONTENTはもっとも安全に考えた場合、最大±3%の誤差を含みます。その理由は放射性炭素の地域的な差、試料の不均一性、古い原材の使用などによります。すべての物質は生物起源または化石起源で、また望ましい結果は、物質中に「存在する」バイオマス濃度であり、製造過程で「使用される」バイオマス物質濃度ではないと考えられています。当社では報告された結果(パーセンテージ%)は最大値と解釈しております。

ASTM-D6866試験結果は、燃焼排出ガス中のカーボンニュートラルCO2の割合に直接関係しています。CO2排出ガスの測定において再生可能炭素濃度が71%であるということは、排気されたCO2の71%がバイオマス由来であることを示しています(29%化石燃料由来)。これは燃焼されたバイオマスや化石燃料の重量を示しているわけではありません。燃料の重量は大気からの二酸化炭素の取り込みに間接的ですが関係しているという利点があります。呼吸作用により取り込まれる成分も燃焼排出ガスも二酸化炭素です。ASTM D6866試験結果は 消費・放出されたカーボンニュートラルCO2濃度に直接かつ明確に関係しています。

ASTM D6866試験結果では、サンプル中の全ての炭素が現代炭素または化石起源炭素と見なしています。しかし20〜40年以上前から過剰なbomb carbonを含んでいるため、5〜10年以上古い埋め立て地、あるいは20年以上前に成長を始めた樹木には適用されません。このような場合、“現代”最終成分は明確ではありません。最良の方法として、燃焼源からの高濃度CO2排出ガスを適用することです。100%以上の結果が得られた場合には、単純化のために100%として報告されます。

(参考文献)

1. Levin, Ingeborg; Miinnich, K 0; Weiss, Wolfgang.The Effect of Anthropogenic CO2 and 14C Sources on the Distribution of 14C in the Atmosphere.(英語のみ) RADIOCARBON, VOL 22, No. 2, 1980, P 379-391.