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炭素14分析試験がパーソナルケア製品メーカーにご提供できる価値とは?

June 28, 2018

先日、弊社はパーソナルケア製品に特化したウェブマガジン”Personal Care Magazine”の中で「炭素14測定による天然成分の検証」という記事を発表しました。この記事では、パーソナルケア製品メーカーがどのような側面において炭素14測定試験を役立てていただけるかについて詳述致しました。

biobased testing personal care productsパーソナルケア業界は、天然由来およびオーガニック由来のパーソナルケア製品の市場価値が2024年までに21,776.9百万ドルに達すると予測されており、いわゆる「ナチュラルプロダクツ」に対する需要が増加しています。1 一方、「ナチュラル」と謳うことに対する明確な規制がないことから、その文言が真実かどうかを消費者に保証する責任はメーカーが負わなければなりません。

また、競合他社の「ナチュラル」という文言の裏付けのため検証を行う企業も非常に増えています。米国では、合成物質を含む製品に「すべて天然」もしくは「100%天然」という文言の御用に対する連邦取引委員会(FTC)の制裁も、最近では徐々に変化し始めており、「100 %天然」と気軽にラベリングすることはできません。2 炭素14試験は、一般的に「バイオベース炭素試験」と呼ばれており、植物由来製品の需要に対応するために必要な課題―①規制および貿易当局に対するコンプライアンス②原料の品質管理③バイオベースのマーケティングを解決するための手段として使用されています。

規制関連の課題

「天然」というラベルに関する明確な規制がない結果として、ナチュラルプロダクツと呼ばれる製品がどういった基準を満たすべきかについて、業界内でコンセンサスが取れていない状態です。それにもかかわらず、消費者は「天然」とラベル付けされた製品を購入するときにある種の期待を持っています。例えば、Euromonitor International社の調べでは、消費者がナチュラルプロダクツの成分が植物由来であり、人工的な成分を含まないと信じていることが分かりました。

「天然」というラベルによる収益性は高いと言われていますが、ラベルが消費者に誤解を招くとFTCの判断した事案のように、再現性のあるテストでラベルが正しいことを証明できないということは、長い目で見れば法的にも経済的にも影響をもたらす可能性があります。炭素14試験を行うことで、製造メーカーおよび供給者は、その製品が植物由来であり、石油化学由来の合成物を含まないかどうかを正確に検証し「天然」の主張を立証することができるのです。

原材料の品質管理

essential oils carbon 14 analysis

高価な天然素材を定期的に調達するには、変動する気候や需要と供給のアンバランスさなどの外部要因によって価格が変動する市場にうまく対応していく必要があります。複雑なサプライチェーンでは、安価で生産しやすい合成代替品を使用して、原料を偽装している可能性も否定できません。天然成分を、安価で豊富な原料である石油化学由来の合成物質と混ぜる偽装方法は、コスト面で魅力的です。そのため、サプライチェーン全体で厳格な品質管理措置を取り、化学原料が途中で混入させられていないことを保証する必要があります。

Beta Analyticの炭素14試験は、ナチュラルプロダクツをスクリーニングし、化石燃料つまり石油由来の合成成分の存在を検出するための再現可能で標準化された方法として機能します。

エコラベルおよびマーケティング

消費者は天然由来の製品を求めていますが、すべての合成成分を同等の性能を持つ天然の成分に置き換えることができるわけではないため、植物由来の材料に完全に切り替えるには技術的に非常に多くの課題が発生することでしょう。 米国農務省(USDA)のBioPreferred Programおよび民間のバイオベースエコラベルの認定制度では、これを認識し、さまざまな製品カテゴリーに必要な最低限のバイオベースの含有率の要件を規定しています。

バイオベースの内容は、多くの場合、ASTM D6866の炭素14試験の基準に従って測定されます。4 炭素14試験によって取得したバイオベースのエコラベルやバイオベース成分の含有率を製品に提示することで、消費者がナチュラルプロダクツであることを容易に認識できるため、標準化されたマーケティング方法として確立されています。

炭素14測定の仕組み

炭素-14は炭素の弱い放射性同位体であり、炭素循環の一部であるすべての物質は既知量の同位体を含有しています。生存しなくなり、炭素循環の一部ではなくなると、炭素-14の含有率は放射性崩壊によって少しずつ下がっていきます。 既知の量の炭素-14を含む生き物とは対照的に、石油および石油由来の化合物は炭素14を一切含有しません。 したがって、炭素系材料の炭素-14含率を測定することにより、試料中の化石燃料由来成分に対するバイオベース成分の正確な割合が可能となります。

結論

炭素14測定試験は、上述のように「天然」という文言の誤用による規制の影響を回避し、複雑なサプライチェーンにおける原材料の一貫した品質管理を確実なものとし、さらにバイオベース製品のマーケティングに役立てるといった点で有利なだけではなく、パーソナルケア業界がナチュラルプロダクツに対する消費者の需要を最大限に拡大させる一助となる再現性のある標準化された方法です。

ISO 17025認定のラボとして、Beta Analyticは高品質な炭素14試験の結果を、試料がラボに届いてから5〜7営業日以内という短期間でご提供しております。詳細に関しましては、日本の総代理店である(株)地球科学研究所までご連絡ください。

参考記事:

(1) Persistence Market Research, Global Natural and Organic Personal Care Products Market is Expected to be Valued At US$ 21,776.9 Mn by the End of 2024, 2016, (accessed April 2018).
(2) Fair, L., Are your “all natural” claims all accurate? Federal Trade Commission, 2016, (accessed April 2018).
(3) Holmes L., The Intangible Appeal of “Natural”: Growing Consumer Interest in an Unregulated Product Label, Euromonitor International, 2016, (accessed April 2018).
(4) United States Department of Agriculture, Product Categories, [date unknown], (accessed April 2018).